ニュースアーカイブス 2010年6月
パレスチナのオリーブの木農家から緊急要請(2010年6月30日)
私たちが寄付したオリーブ木を育てて下さっている オリーブ農家からの悲痛な呼びかけが届きました。オリーブの木キャンペーン募金で贈ったオリーブの木が、イスラエル軍のブルトーザーで根こそぎにされています。抗議の声をイスラエルに届けましょう。
要請書(日本語訳付き)はこちら→
寄付者の名前が記されたプレートも壊されました
イスラエル大使館に抗議の手紙・FAXを送ってください。
手紙のサンプルはこちら→(ダウンロードしてお使いください)
※なお、イスラエル政府は海外旅行者に対しても厳重な入国審査を課します。 パレスチナへの渡航はイスラエル経由でないとできません。 実名での署名が将来的な渡航に困難を来す可能性がある方は、お手紙の署名は
匿名でも構いません。
<宛先> 駐日イスラエル大使館 領事部
〒102-0084 千代田区二番町3番地
Fax: 03-3264-0791 E-メール: adm.ast@tokyo.mfa.gov.il
ハイチ大地震募金報告(2010年6月25日)
日本YWCAの「緊急国際協力募金:ハイチ大地震被災者支援」は皆様から多数のご寄付をいただきました。篤く御礼申し上げます。
募金総額は1,729,760万円になりました。
皆さまのご協力、誠にありがとうございました。
ハイチYWCAと世界YWCAから、支援の感謝とともに、ハイチ復興の様子のレポートが届きました。
ハイチYWCA ユースセンターで力を得る若者たち
3~5歳の子どもたちに読み聞かせをする(ハイチYWCAユースセンターにて)
西インド諸島の国、ハイチを襲ったマグニチュード7.0 の地震の後、ハイチYWCA は何として も人々の回復の努力を支援し、ハイチの女性や子どもたちがこの試練の時を乗り越えられる
よう、彼女らに安全な場所を提供する決意をもち続けてきました。 世界YWCA、各国YWCAの支援だけでなく、 ペティオン・ヴィルの装飾美術学校であるCREATIS、ハイチ政府、国際住民サービス・ハイチ
(PSI)の協力を得て、ハイチYWCA は地震から4 か月後に、遂にこのゴールを達成することができました。
ハイチYWCA は、各国YWCA を通して受け取った皆様からの支援金や物品の寄付によって、ペティオン・ ヴィルにユースセンターを立ち上げることができました。センターの利用対象者は、安全な場所を必要としている若者たち、すなわち地震によって多大な被害を受け、学校に復帰できないため教育を受けられず、社会的な活動に参加することもできない若者たちです。
ユースセンターは、プロジェクト・コーディネーターであるメリッサ・コウポードを筆頭に、さまざまな経験をもつ強力な女性たちが集まった、とても有能なチームが運営しています。センターのプログラムの初段階において、これまで61
人の子どもと若い女性を支援しました。彼女らは皆、地震によって住む場所を失い、酷い被害を受けています。
ユースセンターのプログラム はさまざまな年齢の参加者に対応するよう構成されています。
プログラムは2 つのグループに分けられます。1 つは3 歳~12 歳の少年少女たちのため、も う1 つは若い女性たちのためのグループです。
少年少女のグループは、お祈りとディスカッシ ョンで毎日の活動を始めます。それから読書やボードゲーム、歌やダンスなどの活動に参加 します。また、児童心理学者のサンドリン・ケノルが、子どもたちの今の生活状況におけるプロ
グラムの重要な要素として、子どもたちのためのグループセラピーを開いています。
2 人の娘 の父であるウェスナー・ドレンヴィルは、娘たちがプログラムに参加できると分かったとき、どんなに喜んだかを教えてくれました。「私は娘たちにこの機会が与えられたことを本当に喜んでいます。娘たちは家で何をするでもなくただ座っている生活ではなく、私が決して与えること
のできなかった、この素晴らしい環境で学び、遊んでいるのですから」
ユースセンターのプログラムに参加する若い女性は資金援助を受け、いろいろな画風や美術の技法を学ぶことができるCREATIS のコースに出席することができます。毎週土曜日には、
若い女性をエンパワーし、意欲を伸ばす多様なトピックについてのワークショップが開かれて います。
ハイチYWCA のメンバーはワークショップの進行を担当し、プレゼンテーションをする ゲストの専門家も招いています。多様なトピックの中で、エンパワメント、リーダーシップ、性と
生殖に関する健康も扱いました。
今後、さらにプログラムを改善するプランとしては、彼女らが 地震後の社会の中で、自らの役割や責任を発見する手助けをするため、また彼女ら自身が 自分の将来を計画するために、心理社会*カウンセリング(*社会心理とは異なる)の場を新たに提供することが挙げら
れます。
センターへの参加希望は殺到していますが、財政的な制約のため、中でも最も支援を必要としている境遇 にある子どもたちと、学校への通学を再開することのできない子どもたちに限定して受け入れています。
プログラムはこれまで非常に成功しています。ユースセンターの担当であるメリッサ・コウポードとジュディス・ピエール‐チャールズは次のようにはっきりと述べています。「朝、
子どもたちがセンターにはりきって入ってくる様子を通して、子どもたちの中の変化を見ること ができます。彼らは知識に飢えていて、私たちが示すすべてのことに熱心に聞き入ります。子
どもたちの遊ぶ時の笑顔、食べる時の落ち着き、そしてセンターを去る時の心のこもった『あ りがとう』が、子どもたちが『自分は高く評価され、理解され、受け入れられている』と感じてい
て、人との繋がりを養っているのだと教えてくれます。最初の頃には泣いてしまう子、心配そう にする子もいました。今では至る所に笑顔があり、子どもたちがドアを開けて入ってくると、私たちはとても嬉しくなるのです」
(翻訳協力:山下真理子)