ニュースアーカイブス 2010年3月
ラマラYWCA(パレスチナ)洪水被災者支援
「国際協力募金」のお願い(2010年3月19日)
ヨルダン川西岸のパレスチナ自治区ラマラで、2月下旬豪雨による洪水がおこりました。日本では全くメディアに取り上げられていませんが、被害は甚大です。日本YWCAではラマラYWCAからの緊急事態の報告を受け、支援を表明しました。
ラマラからの洪水による緊急事態の報告
豪雨の影響で建物の1階部分が浸水し破壊され、ラマラYWCAは機能が停止しています。(2010年3月12日現在)
丘の斜面に位置する家屋を土砂が押し流した。木々に囲まれた木陰の憩いの場は跡形もない。
2010年2月27日、4日間途切れることなく降りつづけた雨の影響で、ラマラYWCAの建物が大きなダメージを受けました。洪水が凄まじい勢いで建物を襲い、YWCAの古い井戸を破壊し、1階西側の壁を突き破りました。溢れ返る雨水がなだれ込み、流れを遮るものすべてを滅茶苦茶にし、建物周辺の木々や草花を根こそぎにしました。このような状況で、机やいす、機械類、機材、カフェテリア、倉庫の保管物などを含む1階のありとあらゆるものが跡形もなくなりました。
破壊された1階部分は主に職業訓練センターとして利用しており、60人の在学生にさまざまな研修コースを提供するほか、通年でおよそ300人の子どもや若者に多様なプログラムや活動を提供してきました。また、パソコン実習室や、講演会やプレゼンテーションの設備を備えた2つの会議室も1階に設けられていました。内装と設備のすべてを失ったものの、豪雨の数日前にパソコンを2階へ移動させたことが幸いし、パソコンだけは無事でした。ラマラYWCAは一時閉館をし、学生たちが勉強を続けるための代替施設が見つかるまでの間、職業訓練コースの一時休校を決めました。さらに被害はラマラYWCAの隣に建設中の子ども公園にも及び、設置された公園の囲い、木々や草花が台無しになりました。この公園はユースキャンプのためにも利用される予定でした。
対応としてまず、ラマラ市や警察といった公的機関、保険会社などの民間企業、そして技術者などに連絡を取りました。その被害報告と調査に基づいて、次に取るべき行動を起こします。被害額は10万米ドル(約1千万円)を下らないという見積もりですが、正確な調査が終了すれば被害額の詳細が挙がります。
若者・子ども・女性に提供するさまざまなサービスやプログラムにより、YWCAはラマラで、また周辺の地域コミュニティで絶大な信用を得ています。15人のフルタイム職員のほか、たくさんのボランティア会員、そして地域の働き手がラマラYWCAを支えてきました。
ラマラYWCAのIFは流れ込んできた土砂に破壊されたが、幸い死傷者はありませんでした。
パレスチナYWCAからの新着情報:(2010年3月11日)
職業訓練コースの学生たちが勉強を続けられる場所を探すことが、まず一番にすべきことでした。幸いにも聖公会の技術研修センターに一時的に場所を得ることができました。まずは一安心ですが、地元そして世界に向けて、再建の支援を呼びかける努力を続けています。
この緊急事態を受けて、日本YWCAは皆様から寄せられた「国際協力募金」から、20万円を緊急支援金として2010年3月17日に送金いたしました。(2010年3月17日)
日本YWCAは、このような国内外で発生した緊急事態に迅速に対応するために、「国際協力募金」を呼びかけています。この寄付金は、緊急事態に際して社会的弱者、特に女性と子どもの支援のために用いられます。
「国際協力募金」への皆様のご協力をよろしくお願いいたします。 「国際協力募金」は、年間を通して受け付けております。
若い女性のリーダーシップを育てるワークショップ集完成! (2010年3月19日)
学校やサークル活動でぜひご活用ください。
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