3.11にウクライナを想う
2011年3月11日に発生した東⽇本⼤震災から、12年目の春を迎えます。
日本YWCAは、未だ収束することのない東京電力福島第一原子力発電所の事故によるさまざまな被害と不安を抱えた被災者に向け、新型コロナウィルスの影響による社会状況の変化のなかでも、心のセーフスペースになるよう、カーロふくしまを中心に被災者支援活動を続けています。
こうしたなか、ロシアによるウクライナへの攻撃・侵攻というニュースが連日駆け巡っています。ウクライナにある欧州最大級のザポロジエ原子力発電所への砲撃・制圧、そしてウクライナのチェルノブイリ原子力発電所の占拠・電力の遮断と、自己利益のために原子力発電所を襲撃し、全世界の平和を脅かしています。
YWCA運動はウクライナの女性たちと連帯し、すべての人々がこの戦争行為から目を背けず、抗議の声をあげることを奨励します。
2017年3月11日、ウクライナ・キエフ市内のゼムリャキ地区(チェルノブイリ原発事故の避難者が多く住む地域)の子どもたち約100名がふくしまを想い、戦争の悲惨さを表現したピカソ作の「ゲルニカ」と同じサイズ(3.49 m×7.77 m)で、「キッズ・ゲルニカ」と名付けられた絵を描きました。
虹の中に折り鶴や桜のほか、漢字の「絆」や、アルファベットで「FUKUSHIMA」という文字も書かれています。
この絵を描いた子どもたちが5年後の今、戦火に怯え、或いは前線で戦っているかもしれないと考えるだけで胸が締め付けられます。
福島市役所では、ウクライナを想いこの絵が展示され、市民から花束や寄付が寄せられています。心痛む日々ですが、今こそ未来の子どもたちに伝える力を繋ぎ、平和を訴えていくことが大切です。みなさんと共に励まし合い、情報を共有し、私たちに何が出来るか、何が必要なのかを考え実行し、ウクライナのみなさんと共に歩んでいきたいと思います。