Piece of Peace 〜わたしの好きな条文〜
YWCAでの仕事を通して、日本国憲法に出合いました。小学校でならった、国民主権(私の親世代は、主権在民って習ってたっけ)、基本的人権の尊重、平和主義(これは、戦争放棄だったかも)3つの原則以来、YWCAで働き始めるまで、それ以上の深化はありませんでした。そんな不勉強な私でしたが、忘れもしない5月の連休中、図書館で『中高生のための憲法教室』(伊藤真 著 岩波ジュニア新書)を手に取った時の衝撃(感動)は大変大きく、また、「目からウロコ」ってこんな体験のなんだと感じ入ったことを、今でも鮮明に覚えています。
さて、私の好きな日本国憲法の条文。それは、「すべて国民は、個人として尊重される」という憲法で一番大切なことが書かれた第13条と、大阪弁で言うと「(親しみ込めて)あんたら、ちゃんと憲法守ってやー」と、憲法尊重擁護の義務を記して憲法を締めくくっている第99条です。あんたら、って? それは、権力を行使する側の人たちのこと。日本に暮らす私たち市民の人権を侵害してしまいがちな立場にいる人たちは特に守らなければならないと、最後の最後に釘を刺しているのです。
なんてすばらしい建てつけでしょう。前文でビジョン(日本という国のあるべき姿・崇高な理想)が格調高く語られ、第1条~第99条でバリュー(価値基準)が示されている。現役の国会および地方自治体の議員のみなさんには、ミッションステートメントとしていつも身に着けていてほしい、できれば空で言えるくらいに。
幕谷安紀子