Peace Report~「湯村温泉」
夢千代日記の里、湯村温泉をご存知ですか?
兵庫県北部・但馬(たじま)地方の西寄り、鳥取県に近い山の中。私の住む豊岡市からは1時間弱、国道9号線で「春来(はるき)峠」を超えると湯村温泉郷です。娘たちが島根県のキリスト教愛真高校にお世話になっていた計6年間、何十回も通って気になっていたのですが、GoToの恩恵でとうとう念願かなって訪ねてきました。「夢千代館」という小さな博物館もあります。体内被曝をし、白血病で余命宣告を受けながら、温泉町の置屋を切り盛りする夢千代が主人公。吉永小百合主演の映画で有名です。観光資源として、「夢千代のご利益」目当てに建てられた博物館とも言えますが、それでも平和教育の場としての意義は感じますし、地元の小学校と広島の小学校の交流の軌跡も展示されていました。
愛真高校への行き帰りに何度も寄った温泉津(ゆのつ)温泉(島根県大田市)もお勧めです。戦後、電車を乗り継いで被爆者の方たちが湯治に逗留されたと記録されていました。遠路来られた被爆者の気持ちを想わされます。きわめて薬効の強い温泉ですから、初回の湯あたりにはご用心。
雀部真理(大阪YWCA会員)
【投稿記事】
〔夢千代の祈り〕
夢千代館の入り口にあるモニュメントは、手のひらを合わせた形の台座が丸くくりぬいた球石を包み、中心に灯りを配置しています。これは、夢千代が求めた“人のぬくもりとあたたかさ”を表現し、恒久平和を祈るものです。
灯火は、夢千代日記を通じた広島市との平和交流の一環として、同市のご好意により平和公園「平和の灯」から分火されたものです。
(兵庫県新温泉町ホームページより抜粋。写真も。)