【報告】北海道胆振東部地震被災者支援活動 ④
29Oct
【報告】北海道胆振東部地震被災者支援活動 ④
むかわ町「子ども発達支援センターたんぽぽ」の支援は、10月10日でいったん終了し、これまで3回活動を報告しました。少しさかのぼりますが、3回で報告できなかった活動もお伝えしたいと思います。
日時:2018 年 10 月 3 日(水)
参加者:2名(札幌バプテスト教会1名、東京YWCA 1名)
11時に札幌バプテスト教会に集合し、出発前には、札幌バプテスト教会石橋大輔牧師がお祈りをしてくださり、礼拝に集まっていた教会員のみなさんに送り出していただきました。
プログラムは、2コマでした。1コマ目は1時から3時までで、年長の男子が4人とつきそいで母親につれられてきた1歳の妹の5人でした。杉山望牧師が男子4人と鬼ごっこをしている間、母親は担当の指導員の先生と話が終わらないため、1歳の妹は、男子4人にまきこまれないよう私がついていました。自由遊びの後、小さい部屋に移り、すわって今日の課題である「待つ」ことを体験しました。その後、縄跳びでも順番を待つ体験をしました。子どもたちはみな仲良く楽しそうに課題をクリアしていましたが、お帰りの前の遊びの時間では、突然1人が、部屋の隅にあるままごとセットの小さい家の屋根を木づちでたたき始めました。他の2人も「建物検査」と言ってたたきはじめ、1人が「地震だ!」と叫ぶと窓を開けに走りだし、残りの3人は、小さい家に入って中のままごとの家財を「早く出さないと」と言いながら家から放り出しはじめるということもありました。
2コマ目は、3時半から5時までで、小学5年生、6年生の男子2人でした。1人はセンターに入ってくるなり「野球しよう!」と言って、杉山牧師をピッチャーに、私がキャッチャーに指名されました。バッターボックスに立ち、つぎつぎとライオンズの打者を1番から控えの選手まで呼び上げながらバットを振り、カウントと得点は1人で数え、スリーアウトチェンジで3回の表まで30分ぐらい遊びました。杉山牧師は、50球以上は投げたかと思います。その間、もう1人は、担当の指導員の先生が話しかけても、暴言を投げつけ、ゴロゴロところがったり、プラスチックボールで埋まったプールに入ったりして、野球を眺めていました。自由遊びの後、小さい部屋で、すわってカードゲームの「ウノ」をしました。ゲームの展開や人の様子を見ることが課題として与えられましたが、暴言がおさまらない男子は集中が続かず、野球の彼は負けが込んでくると、人をたたく、蹴るがはじまりました。暴言が止まらなかった男子は、前回の来所の6月は落ち着いていたとのことで、どうしてこのようになったのか先生も困惑されていました。5時に保護者が迎えに来て、きょうの様子を先生が伝えると、保護者は6月からきょうまでにあったことを話し始めました。先生たちは、迎えに来る保護者の一人ひとりの話しに耳を傾け受け止めながら、学校や施設につないだり、子どもと家族にとっての最善を一生懸命模索されていることが、今日一日の中だけでもよくわかりました。
札幌市内にもどったのは6時半過ぎでした。かなり室内であばれましたが、事故もなく見守りの内に終えることができましたことに感謝です。
(報告 東京YWCA 渡辺陽子)
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