ニュースアーカイブス 2011年5-6月
報告:5・23「子どもたちの被ばく最小化」を求める行動
(2011年5月25日)
5月23日、福島から約70名が「子どもたちの被ばく最小化」の実現のために、放射線量年間20ミリシーベルトの基準を決定した文部科学大臣・副大臣・政務官の三役に基準撤回の要請書を手渡すため、文部科学省を訪れました。同時に、首都圏・全国からの賛同者が、文部科学省をヒューマンチェーンで取り囲み、放射線からの子どもの救済を訴えました。
YWCAからは、福島YWCAと日本YWCAのメンバーが参加しました。
子どもを守る親・祖父母たち 署名を渡す。渡辺次長の前には、福島からのひまわりの花束が
文部科学省には、福島の代表および社民党・福島瑞穂参議院議員が数週間前から政務三役の出席を繰り返し求めてきましたが、当日は三役揃って不在という不誠実な結果となりました。代理として、渡辺格(いたる)文科省
科学技術・学術政策局次長が対応。雨の中、文科省入口前テラスに特設会場を設けての要請となりました。 福島からの参加者は、小さな子どもやシニア世代も含め雨の中冷たいコンクリートに座り、2時間という長いやり取りの結果、次の4点の確認を取り付けました。
1.文部科学省は、年間20ミリシーベルトは安全基準でないと認めていること。
2.国は、年間1ミリシーベルト以下の基準に近づける努力をし、文部科学省は年間1ミリシーベルト以下を新たな通知として出すこと。
3.文部科学省はモニタリング以外、福島における被ばくの最小化の措置を何もとっていない。除染、避難、その他のあらゆる低減措置をとるとともに、それらの措置を国の予算で行うこと。
4.子どもたちを放射能から守る福島ネットワークからの要請書へ回答すること。
また、渡辺次長は市民からのこれらの要請を政務三役へ伝え、進捗等報告を国会議員へ毎日上げることを約束しました。
除染作用があるとされるひまわりの美しい花束が、福島からの参加者から渡辺次長に手渡され、年間20ミリシーベルト基準撤回を求める1万5000人を超す署名も渡されました。
要請行動に参加した議員は、社民党・福島瑞穂参議院議員、民主党・森裕子衆議議員、民主党・川内博史衆議院議員、みんなの党・川田龍平議員。
続く院内集会には主催者報告で500名を超える参加者があり、文科省との対話の結果報告がされたほか、福島からの参加者の声が聞かれました。多くの人は故郷を離れざるをえず、小さな子ども母親は遠くに避難し、父親は仕事、学齢期の子どもは中高卒業まで福島に残るなど、家族で離ればなれの生活を余儀なくされています。また、子どもたちは仲良しの友だちがどこへ避難したかもわからず、不安な気持ちを抱えています。 そして、年間20ミリシーベルトの高い上限値のために、20ミリシーベルト未満の場合は学校では屋外活動がされるなど、親たちは子どもを守りたくても守れない辛い状況に立たされています。
子どものいのちと未来を守るために、引き続き、上限値20ミリシーベルト撤回を求めていきましょう。 撤回を求める署名第2弾はこちらから。
内閣総理大臣あて葉書のひな型は(宛先面)こちら、裏面はこちら
文部科学大臣あて葉書のひな型は(宛先面)こちら、裏面はこちら
要請・院内集会の主催・共催は:
【主催】子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク
【共催】グリーン・アクション、福島老朽原発を考える会(フクロウの会)、美浜・大飯・高浜原発に反対する大阪の会(美浜の会)、国際環境NGO FoE
Japan