YWCAの風

【読みもの】全国のYWCAにバーチャルでこんにちは!①日本YWCAのご紹介

18Nov

【読みもの】全国のYWCAにバーチャルでこんにちは!①
日本YWCAのご紹介

日本YWCAに加盟する全国の24カ所の地域YWCAを、YWCAの会員がオンラインで訪問する企画「バーチャルde地域YWCA訪問」が始まりました。日本YWCAのネットワーク強化委員会の主催で、地域YWCAのことをもっと知りたい!知らせたい!という企画です。
ここでは、各回の訪問の様子を「訪問記」としてお届けします。北は北海道から南は沖縄まで、大きなビルをもつYWCAもあれば、ボランティアである会員のご自宅で10数名が集まって活動しているYWCAもあります。各地のYWCAのユニークな活動を紹介していきたいと思います。

東京のJR御茶ノ水駅から楽器店街を歩いて5分ほどのところに、東京YWCA会館があります。今回訪問したのは、この会館3階にある日本YWCA事務所。エレベーターで3階に上がると、長い廊下の突き当りにありました。白いレースのカーテンが目印の部屋、それが日本YWCA事務所でした。

「どうぞお入りください」と入口で迎えてくれたのは、総幹事の尾﨑裕美子さん。事務所に入ると、大きなラウンドテーブルが一つ。「このテーブルで会議をしたりお茶をしたりします。この場所が誰にとっても安全で安心できる空間でありたいと思っています。」という尾﨑さん。この誰にとっても安全で安心、そして自分らしく居られる場づくりが、YWCAがめざしている“セーフスペース”が、全国各地のYWCAにあるんですよ」と、尾﨑さん。

運営委員会という20名規模の会議もここで行い、白い壁は資料やオンライン上のメンバーを大きく映し出すスクリーンにもなるようです。このスペースには鉢植えのオリーブの木などもあって居心地のよい空間でした。

日本YWCA事務所は、日本国内の24の地域と37校の中学校・高等学校が加盟する日本のYWCAのナショナルオフィス。国内はもとより、スイスのジュネーブにある世界YWCAオフィスや世界の100の国と地域にあるYWCAともつながって、現在12名のスタッフが仕事しているそうです。スタッフのデスクの周りには、人形やタペストリーなど、海外のお土産でしょうか、なんだか楽し気なものが置かれていました。12名のスタッフは、この東京のオフィスだけでなく、福島・仙台・群馬・京都・大阪で働く人もいるそうですよ。


福島には、日本YWCAが展開する東日本大震災被災者支援活動の拠点である“カーロふくしま”という事務所があり、震災のあの日に生まれた子どもたちが20歳になるまで支えて活動しようと、この活動は“com7300”という名まえが付けられています。2011年の大震災の年にスタートしたこの活動は、今年で10年目を迎えていますが、「支援の内容も時の経過とともにニーズが変わり、支援活動の内容も変わりますが、あと10年、必要なことをやり続けたいと思っています」と尾﨑さん。カーロふくしまはJR福島駅西口より歩いて10分ほどのところにあるそうです。是非行ってみましょう!

訪問した日は、事務所にいたスタッフたちが、担当する活動について語ってくださいました。

●小笠原純恵さん(国際関係担当スタッフ)  「この仕事に関わってきて素敵だなと思うことは、行ったこともない遠くの国に、私たちと同じようにYWCAと出会って活動している人たちがいること。そして、その人たちと直接知り合うことができることです。歴史あるYWCAを自分の人生をかけて支え続けてきた女性たちや、若い女性たちの生活を変えていこうと頑張っている人たちもいます。抑圧され、小さくされた自分の声を取り戻そうとしている女性たちが世界のさまざまな場所にいて、私たちの活動の仲間であることを知ると、私自身もチカラを合わせて世界を変えていく一員であることが嬉しくなります。」

●山口慧子さん(ユース担当)  「日本YWCAでも、失敗と成功を繰り返しながら、ユースのリーダーシップ事業を行っています。プログラムの形もユースへのアプローチ方法も違いますが、すべてのプログラムに共通していることは、世界的なYWCAのネットワークやリソースを活かして、日本の若い女性たちをエンパワーしようと努力しているところです。今年から、ユースを応援したいがどうしたらよいかわからない人を対象にした講座が始まりました。ユースの活動の特徴を一つあげるとすれば、少しでも手を抜いてはいけないということかな。ユースは気持ちの面でもロジの面でも、万全な準備をして向き合えば向き合うほど、大きなパワーを発揮し、この社会を変えていってくれる、その様子を見てきました。それがYWCAの変革をもたらすリーダーシップだと実感しています。

日本YWCAの活動を推進するのが“会員”というボランティアの皆さん。訪問したこの日、日本YWCA会長の藤谷佐斗子さんからもお話を聞くことが出来ました。

●藤谷佐斗子さん  「日本YWCAは2020年11月より33総会期がスタートした。“女性がリーダーシップを発揮し、人権・平和・環境を大切にする社会”をビジョンに掲げ、それをどうやって達成していくのかが、私たち16名からなる運営委員会の役割です。全国に約2000人の会員がいますが、24の地域YWCAと37の中高YWCA、そして準加盟の3団体がつながって活動を展開するわけですが、それには、会員一人ひとりが主体性をもって取り組むことが大切なことですし、職員たちとの協働も不可欠です。2022年の秋には、全国の会員や職員が集う“YWCAフェスタ”が開催しますので、そこでは、33総会期の活動の成果をお伝えできるよう、進めていきたいと思います。」

この日、日本YWCA事務所でお会いした全員が色違いのお揃いのシャツを着ていらしたので「えっ? それって制服ですか?」と尋ねたら、どうやら今回の訪問を盛り上げようと、エジプトの民族衣装で揃えてくださったようです。ノリが良いですね~。なかなか華やかで、皆さん楽しんでおられたので記念写真をパチリ!


次回の訪問先は福岡YWCAです。

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YWCA(ワイ・ダブリュー・シー・エー/Young Women's Christian Association)は、キリスト教を基盤に、世界中の女性が言語や文化の壁を越えて力を合わせ、女性の社会参画を進め、人権や健康や環境が守られる平和な世界を実現する国際NGOです。
1855年英国で始まり、今では日本を含む100以上の国・地域で活動しています。

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