もうすぐクリスマスを迎えます。
皆さま、いかがお過ごしでいらっしゃいますか。
「アドベント」とは、イエス・キリストの降誕を待ち望む期間のこと。12月25日の4週間前の日曜日からはじまります。このアドベントの期間中、1週ごとにスペシャルな記事をお届けします!
今年のアドベントカレンダーでは、世界中のYWCAの仲間から届いた、クリスマスについてのストーリーやメッセージをご紹介します。
第4週は、パレスチナYWCAからのクリスマスメッセージを紹介します。
第4週:パレスチナYWCAから、クリスマスのメッセージ
パートナー・友人の皆さま
クリスマスの聖なる季節に近づく今、私たちは、ベツレヘムで一人の赤子が、世界に平和と喜びのメッセージをたずさえて誕生したことを思います。しかし、その2000年以上あと、私たちの故郷では今も正義と平和が得られずにいることを、深い悲しみをもって認識しています。
この季節、パレスチナで私たちの同胞が経験している困難と希望、特にガザにおいて多くの人が直面している過酷な現実に思いを馳せます。クリスマスは伝統的に、喜び、家族の集まり、そして希望の時です。しかし、多くのパレスチナの人々にとって、特にガザの人々にとっては、この季節は悲惨と暴力が際立つ時となっています。新たな始まりへの希望を象徴するイエスの誕生は、私たちの同胞たちの日々の苦しみからはるか遠くにあるように思えます。
世界が祝祭の中にあるとき、パレスチナの人々の家、学校、モスク、教会が破壊されています。本当ならクリスマスの興奮でいっぱいになっているはずの子どもたちが、恐怖の中にいます。テントの中に隠れて、またはがれきの下に閉じ込められて。この悲惨な状況の中で2度目のクリスマスが近づく今、この聖なる時期とともに訪れる喜びを感じるのは困難です。
パレスチナでのクリスマスは、思いを巡らすときというだけでなく、平和、共感、そしてもう一度喜びが花開くことができる未来への願いをこめた呼びかけです。ガザのクリスチャン人口は、800人からたった400人となり、その多くは教会に避難しています。ベツレヘムから人の姿が消え、多くの住民が国外避難を考える中、パレスチナでのクリスチャンの存在は深刻な脅威に見舞われています。今ではエルサレムとベツレヘムにはクリスチャンの家族は数えるほどしか残されていない状況の中で、この継続する苦難を目にするのは胸が張り裂けるようです。
この困難にもかかわらず、パレスチナYWCAは、幼稚園やコミュニティ・プログラムを運営することで、子どもたちに希望を運び続けています。私たちは引き続き、リーダーシップ養成、経済的正義、そして正義ある平和のために活動すると決意しています。私たちの活動は女性とユースをエンパワーし、より明るい未来を築く手助けをします。
すべての支援者やパートナーの方々に心から感謝します。私たちが関わる人たちの人生・生活に希望を届け、前向きな変化を起こすための取り組みは、皆さまのお力添えがあってはじめて続けることができます。
このアドベントにろうそくを灯し、ベルの音を聴くときに、どうかここ、平和の主の生まれ故郷・聖地にいる私たちのことを思い出してください。神の愛と希望は、私たちが予想しない形で現れます。その光を反射して、私たち皆が、暗闇の中の光源となることができますように。
このクリスマスに、平和と正義のために祈りましょう。真の平和は正義と、苦しむ者たちへの連帯に基づくものです。イスラエルによる占領を終結させ、私たちの地に恒久的な平和をもたらすため、祈りと行動をともにしましょう。
わたしは、あなたがたに平安を残します。わたしは、あなたがたにわたしの平安を与えます。わたしがあなたがたに与えるのは、世が与えるのとは違います。あなたがたは心を騒がしてはなりません。恐れてはなりません。(ヨハネの福音書14章27節)
私たちのYWCAの家族から皆さまへ、メリークリスマス!
第3週:オーストラリアのクリスマス
オーストラリアのクリスマスは、多くの人がこの期間に結び付けて想像するような雪景色からかけ離れた独特の時間です。オーストラリアのクリスマスは真夏の時期なので、暖炉の周りに集まることや温かい食べ物の代わりに、私たちは太陽の下でお祝いをします。よくあるのはビーチでのバーベキューや中庭での食事会です。
私の最も思い出深いクリスマスの一つには、豪華な一面のシーフードがありました。お祝いの食事と言えば私が一番に思い浮かべるものです。その年、私の家族は、遠く海のそばに住んでいる祖父母を訪ねる特別旅行をしました。多くのおじいちゃん、おばあちゃんがそうだと思いますが、2人は私たちを大歓迎してくれて、伝統的なローストビーフと野菜に加えてエビ、カキ、ロブスターなど新鮮なシーフードのびっくりするようなご馳走を用意してくれました。
私の祖父母はとても小さな町に住んでいます。そこでは食べ物は、愛の言葉であり、コミュニティとしての共同作業です。祖父は隣人の庭の芝生を刈ってあげ、その人が時々、お礼に獲ってきたばかりの魚をお礼にくれたりします。地元の食料品店の店主のキャシーは、毎週金曜に私の祖父母の家で一緒に夕食を食べます。その町では、顔の見えない大きなスーパーマーケットに比べ、自分たちの食べるものがどこからくるかが見えているのです。
こんなクリスマスの食事で私が一番好きなのは、そこにオーストラリアの精神が表れていることです―おおらかで、生き生きとして、アウトドアの楽しみが中心にあること。皆が、料理を一品用意してくるという形だったり、テーブルをセットする形だったり、何かの形で手を貸します。明るい青空の下、少し歩けば大きな海がある場所で、このシーフードのご馳走を皆で食べることは、オーストラリアでのクリスマスが意味するものが全部詰まっているように感じられました。私たちのクリスマスは、太陽と、海と、喜びに満ちたものなのです。
そのクリスマスをさらに特別なものにしたのは、最高の食事だけではなく、祖父母と一緒に過ごす時間の中で私が感じたつながりの感覚でした。その時私はイギリスに留学していて、休暇のために帰国していました。あまりお金がありませんでしたが、クリスマスの帰省を優先させたかったのです。帰って良かったと思っています。旅の中で見て学んだことを全部、祖父母に話すことができました。そうやって話すまで、どれだけ多くのことがあったのか自分自身気づかなかったし、2人が私のために本当に喜んでくれたこともわかりました。それは、私が世界中どこにいようと、いつでも故郷には私を愛して支えてくれるつながりがあることを、思い出させてくれる時間でした。
あの日を特別な日にするために祖父母が費やしてくれた努力のことを、私はいつまでも覚えていると思います。祖父母は年を取り、体が弱くなってきていることもわかっているので、祖父母と作る一つ一つの思い出は私にとって宝物です。作ってくれた食べ物は、ただの食事ではなく、2人の愛と、2人が住む美しい環境を表したものでした。オーストラリアのクリスマスの思い出は白い雪ではなく、金色です。金色の日々と金の砂。家族、おいしい食べ物、一緒に夏を楽しむという単純なことをともに喜ぶ一日です。
第2週:ミャンマーYWCAから、クリスマスのごあいさつ
※動画再生時に音声が再生されます
(字幕日本語訳)
皆さまに、メリークリスマス!
クリスマスは愛を与えあう時です。
この季節があなたとあなたのご家族に、希望、愛、正義と幸せをもたらしてくれますように。
私たちから皆さまに、愛をお送りします!
第1週:フィンランドYWCAから、クリスマスのごあいさつ
Hyvaa joulua!(ヒュヴァー・ヨウルア!フィンランド語で「メリークリスマス」)フィンランドYWCAの運営委員の皆から、皆さまに心からのクリスマスの祝福をお届けします。皆さまがこの季節を喜びと平和にあふれて過ごせることを願います。
フィンランドでは、クリスマスは家族の集まりのときです。クリスマスのお祝いには、フィンランドの伝統がたくさん登場します。例えばクリスマス・サウナや教会に行ったり、クリスマスイブにはお墓にお参りして大事な人たちを思い出します。アドベント中は、クリスマスキャロルを歌い、毎日アドベントカレンダーを開いて、ロウソクを灯していきます。クリスマスツリーにする木を選び、飾り付けることも、大事な伝統として愛されています。サンタクロースを歓迎するために家族が集まり、伝統的なお祝い料理を楽しみます。もっとも象徴的なイベントは「クリスマス平和宣言」の宣誓。長年続いてきたクリスマスイブの大きな一部です。
フィンランドYWCAは、ラップランドの自然のままの原野の中、ムオニオのイェリスヤルヴィ湖のそばのケイミオ丘のふもとにある、居心地よくユニークなハイキング・休暇施設「Tunturikeimio」を運営しています。この魔法のような冬のワンダーランドでは、丘のトレイルでのハイキングやスキー、湖で氷の穴に浸かったり、晴れた夜にはオーロラを眺めたりすることができます。クリスマスを祝うには最高の場所です。それに、もし運が良ければ、北極に住むサンタクロースの姿を見ることができるかもしれません。
第4週の記事は、12月22日に更新します。お楽しみに!