報告:南京を考える旅2017 2018年3月9日-13日 @中華人民共和国・南京市
25May
報告:南京を考える旅2017
2018年3月9日-13日 @中華人民共和国・南京市
「ひろしまを考える旅」の姉妹プログラムとして2007年に始まった「南京を考える旅」も4回目となりました。「平和の道を共に行こう」というテーマで行われた今回の旅には日本から20名(ユース12名、シニア8名)が参加し、中国各地域YWCAからは30名の参加者と20名の職員が参加、70名程度のプログラムとなりました。
フィールドワークとして主に2つの場所を訪れました。「南京利済巷慰安所旧跡陳列館」は、日本軍の慰安所であったところをそのまま記念館にしたものです。たくさんの「慰安婦(軍事性奴隷)」とされた方々の写真(左)と、当時そのままの部屋、使われた医療器具などが残されていました。もう1つは「侵華日軍南京大虐殺遭難同胞記念館」。「万人坑」と言われる虐殺された人々の遺体が積み重ねられ捨てられた場所がそのまま記念館になっています。そのほか、2つの基調講演、グループディスカッションを中心に、中国・日本の参加者の間での体験の共有と分かち合いが行われました。全体会では4つのグループで行われていたことを分かち合いました。踊り、劇、歌、アートなどさまざまな形で、言葉の壁を越えた発表がなされました。最後のプログラムで「平和の道を共に歩んでいきたい」という願いの中で、みんなで一緒に歩き、足跡によって平和の象徴である鳩の絵を作り上げました。
この旅がなければ、きっと死ぬまで南京に足を運ぶことはなかったと思います。日本・中国の国の壁を超えて、同世代の若者たちと心を開いて語り合った時間、また楽しく食事を分かち合った時間は決して忘れることができません。そして、そのような時間こそ今後の友好関係の鍵となると感じました。また、このような民間レベルの活動に大きな意味があることに気づかされました。若い世代に託された今後の使命は、過去に犯した過ちに向き合い、事実を正しく伝えていくことであると考えます。そして、再び現地に足を運び交流を続けることが大切であると肌で感じました。