世界YWCAから:国連-若者をテーマにする- ラムヤ・クデカル(世界YWCAプログラム・アソシエート)
8Nov.
世界YWCAから:国連-若者をテーマにする-
ラムヤ・クデカル(世界YWCAプログラム・アソシエート)
国際連合への若者の参加の歴史は画期的に進展してきました。その歴史は、1985年の国連総会で、加盟国がその年を「国連国際ユース年」と定めたときに始まったと思います。若者の参加が承認され、特に平和の分野で若者の育成が承諾された瞬間でした。その後、国連が再度、この分野に投資したのはさらに10年後のことでした。1996年の国連総会で「若者に関する世界行動計画(WPAY)」を採択し、若者に関する課題と、若者がさまざまな機会を得られないという問題に取り組んだのです。
時は流れて2013年になりましたが、WPAYや他の機関を通じて若者の参加のため多くのことがおこなわれてきたにもかかわらず、今も若者が参加できる場に不平等があるように思います。「ヨーロピアン・ユース」や「アフリカ連合若者部門」などは若者参加の優れた実例ですが、これらは地域的な取り組みであり、世界的な場が必要です。
さて、ここで「ICMYO」についてお話する時が来ました。ユース団体国際調整会議(ICMYO)―「イークミヨー」と発音するそうですが―は、国際ユースNGOとユースによる地域的取り組みのためのネットワークです。私は米国・ニューヨークで毎年開催されるICMYO会議に始めて出席する機会に恵まれました。ICMYOは参加団体の代表からなるタスク・フォースが主導しています。これらの参加団体は、国際組織(国連や、その他の若者に関する政策策定機関など)に若者の参加を促進するために時間と資源を投資しています。
このICMYO会議では、参加者一人ひとりが若者の重要課題に多大な関心と情熱を示しており、こうした会議は私にとって初めての経験であり、非常に興味深いものでした。会議では、時間をかけて相互理解を深め、若者をさまざまな国際的・政治的・社会的フォーラムに参加させるための最良の方法を探っていきます。多くのスキルと経験、国連総会の後ろ盾を得て私たちは、国連人口基金事務所のオレンジ・カフェに集まって議論し、「2015年以降の開発アジェンダ」に関して若者がどのように関与するかについて真剣に分析をはじめました。
ICMYOが真剣に問題に取り組んでいることを理解してもらえたため、国連事務総長のユース特使Ahmad Allhendawiに面会する機会を得ることができました。潘基文国連事務総長は、5ヵ年行動計画に若者を参加させるための積極的行動の一環として、Ahmadを今年の初め特使に任命しました。彼は、「特使としての役割は政治的な立場ではあるが、若者の利益を最優先する」とICMYOで説明しました。さらに、「投資家を見つけ、民間部門を取り込むことで、その結果若者が一方的に投資を受けるだけでなく、自ら起業家を目指すことが重要である」と語りました。Ahmadは自分の役割は「単にアドバイスするだけ」と率直に話し、しかし「世界中の若者組織が若者の利益を要求していくべきである」と強調しました。面白いやりとりでした。この特使には今後注目していきます。彼はかつてないほど多くの若者の代弁者です。特使の提案に注目することは、若者にもおとなにも、すべての市民にとって有益です。
ICMYOはすばらしい取り組みで、それを運営しているタスク・フォースを称賛します。非常に楽しい経験でした。この団体が力を合わせて今後若者の状況を必ず進展させていくと期待しています。また、世界の若者組織が、会員になってこの取り組みに参加することを真剣に考えてもらいたいと思います。
ICMYOウェブサイト:http://www.icmyo.org(英文)
原文:世界YWCA記事(2013年10月1日掲載)
http://womenleadingchange.wordpress.com/2013/10/01/talking-youth-at-the-united-nations/
編集責任:日本YWCA
翻訳協力:日本YWCAコモン・コンサーン翻訳グループ(浅原由美・加藤美恵子・黒木聖司・古賀佳子・今野菊代・芝田貞子・林加奈・宮坂浩美・山高万寿子・横山雅代・吉田亜希)