報告:ひろしまを考える旅2016 「ひろしまから福島へ、そして世界へ」
13Dec
報告:ひろしまを考える旅2016
「ひろしまから福島へ、そして世界へ」
*電通育英会助成事業
71年前のあの日と同じように強い陽射しが照りつける8月、「ひろしまを考える旅2016」を開催、中高生を中心に全国からの参加者および中国と韓国YWCAからのゲストを含む約70名が参加しました。
被爆者の証言を伺い、フィールドワークで「廣島」「広島」「ヒロシマ」の3つの顔を持つ「ひろしま」を歩き、五感を研ぎ澄ませてひろしまの経験を学びました。今年は、原爆と原発はどちらも人間の手に負えない核エネルギーを利用しており、人間と核は共存できないことを再確認するために、広島の地で福島のことも考えました。
この旅の醍醐味は、多文化・多世代の参加者との出会いです。4つのフィールドワークのグループごとに初日からお互いの想いと意見を交換し、多様な価値観に触れ、自らの思考・行動の枠を超え視野の広がった3日間でした。
【参加者の声】
*原爆で被害にあった広島、原発で被害にあった福島、どちらもつらく悲しいことです。私たちはこの事実を知り、受けとめ、そこからどうしたらよいのかと考え、学んでいくことが大事だと思いました。私にできることはやはり伝えていくことだと思うので、自分が今回感じ、学び、考えたことをどんな形であれ、伝えていけたらいいなと思います。
*「相手のことを大切にする」ためには、「相手のことをきちんと知る」ことが必要だということも気付かされた。「きちんと知る」には、相手と向き合い、時には忍耐も必要になる。それには愛がなければ長く続かない。だからこそ「相手のことをきちんと知る」ことはつまり「相手のことを大切にする」ことでもある。
*今回、違う世代の人々、違う国の人々と話し合ったり、意見を聞くことができ、また各々ができる小さな、でも確実なアクションを耳にしました。帰っても、各々が行うアクションがほかの人にも拡散され、またその人が広げれば、小さくても大きな一歩となるだろうと思います。
*実は私はフィールドワークの班で話し合う前までは、差別があることはしょうがないことだと思っていました。しかし、しょうがないで終わらせていては物事は先に進まないし、しょうがないと思うことはおかしいことだと皆さんの意見を聞いていて思いました。本当に差別をなくしたいと思っているなら、少しのことでも動き始めなければ、差別などの大きな問題は解決・改善していかないなと思いました。