【イベント報告 「ナクバ」から74年~パレスチナ難民キャンプの子どもたちに笑顔を】
5月16日にパレスチナYWCAと共催したオンラインイベントが無事終了しました!
今回のイベントは、5月15日の「ナクバの日(1948年のイスラエル建国によって、パレスチナの地に住んでいたアラブ人が居住地を追われ、難民となったことを嘆く日)」を覚えて開催されました。イベントでは、パレスチナYWCAが運営する難民キャンプ内の幼稚園事業の現状が、現地のスピーカーから説明されました。そして、子どもたちの健全な成育を支援する協働者として、大阪YWCA「大宮保育園」園長を務め、また実際に現地の幼稚園への訪問経験のある宮崎祐さんから連帯と平和を祈るメッセージが共有されました。
パレスチナでは、何十年も不安定な情勢下のなかで、子どもたちの心身のサポートが必要とされています。1950年に難民キャンプで幼稚園事業を開始し、そのサポートの要となってきたのがパレスチナYWCAでした。YWCA の就学前教育は社会的認知学習理論に基づいたもので、子どもの学習への熱意を掻き立て、自分たちの個性を育み、そしてアイデンティティを表現し強化することができます。そして教師は、子どもたちが問題を解決し新しい技能を得るために、自立して調べ物をし、持っている知識や新しい情報を使う手助けをしてきたそうです。
しかし、その幼稚園事業が新型コロナウイルスの流行により危機的経済状況に陥っています。スタッフの給料、幼稚園の運営費のための資金源や修繕費は欠如し、また子どもたちが使用する学習のための道具を改善しなければならないそうです。一方、政情不安や不安定な経済状況から、幼稚園側は保護者への料金引き上げを要求しにくいといいます。
難民キャンプで生活する子どもたちにとって、幼稚園は友達と安心して遊べる場所であり、「子どもらしくいられる」場所です。私たちの未来への希望の光を絶やさぬよう、継続的な支援への協力が呼びかけられました。
パレスチナの人々を孤立させないために、また特に弱い立場に置かれた子どもたちの心身が守られ、健康に成長できる場をつくっていくため、どうかお力添えをお願いします。
皆様のご支援により、私たちのセンターは、難民キャンプで疎外された子どもたちや家族の差し迫ったニーズに応え続けることができるのです。