YWCA情報

報告:国際平和デー2022 #herstory オンラインでの平和に関するダイアログ

日本YWCAは、9月21日の国際平和デーに際し、10か国ほどからの合計33名の参加者とともに90分間のオンライン・イベント「国際平和デー#herstory」を開催しました。

今回のイベントにはウクライナやパレスチナをはじめ、幅広い国・地域からの参加がありました。多くの国際イベントでは各人が自分の所属するYWCAを代表して参加するのに対し、「her story」と題した今回の国際平和イベントでは、一人ひとりが個人として参加してつながりを深められるような、インタラクティブで楽しめるプログラムづくりを目指しました。

前半のグループディスカッションでは、6つのテーマに焦点を当てそれぞれの地域の置かれた状況、日常のできごと、紛争や不平等に関するさまざまな情報と日々の想いを熱く語り合い、YWCAでの活動経験をともに共有することで、参加者同士が互いのことを身近に感じ取ることができました。

後半では、各国からの参加者がアピールを行い、国際的な支援を呼びかけました。パレスチナYWCAからは、長い歴史の中で苦しめられてきた難民キャンプにある幼稚園の現状の報告と、支援を呼びかけるビデオが紹介されました。またウクライナYWCAからは、戦争につながる概念を新しい平和への意識や考えに変えていく方法についてメッセージが共有されました。 日本YWCAからは、核兵器禁止条約の批准を広く呼びかけるようアピールを行いました。

このイベントを通じて、各参加者は「平和」、「女性」に関する自分の経験や日々の想いを世界中のメンバーと共有して連帯を強め、国際支援への呼びかけを聞き合い、平和構築への新しい道を模索し開く勇気を与えあいました。

現在も世界の多くの場所で紛争と暴力が起き続けています。日本YWCAは今後も、平和構築や持続的な平和づくりへの女性の参加を促進するための取り組みを続けます。

海外YWCAからの参加者の感想

  • 国際平和デーに参加できたことは、私にとって大きな喜びでした。主催者と参加者の方々の温かい雰囲気と実りある仕事に感謝します。そしてまた、他のYWCAの姉妹たちとの出会いの機会にも感謝します。小グループで問題について話し合う機会があったことで、参加者それぞれが自分の考えやアイデアをより具体的に共有し、共通のアプローチや解決策を見つけ、興味深く有益な情報を学ぶ機会を得ることができました。私たち全員が、共同の努力と具体的な行動を通じて、この地球を平和と繁栄の地にすることができると思うと、本当に勇気づけられます。
  • 平和の日というこのような特別な日に、いろいろな国の人たちと出会えてよかったです。私が参加した小グループにはパレスチナ、ミャンマー、ウクライナのメンバーがいて、それぞれの国で今、現在何が起きているのかを知ることができました。本当に大変なことが起きています。ただ一つ、このトピックは非常にデリケートなものなので、話すことに少しとまどいがありました。実際の対話を始める前に、ファシリテーターがアイスブレイクをしてくれるとさらに良かったと思います。
  • 世界中の人から平和について聞き、平和を守るために、つくるために、何が必要なのかを学ぶことができました。戦争や軍事占領で安全でない地域はたくさんありますが、私たちYWCAは平和であるためにつながり、考えを深めていくことができるのです。今日の出会いを忘れず、これからも平和な世界を実現するために、みんなと一緒に勉強し、行動していきたいと思います。
  • とても良く運営されたイベントだったと思います。ディスカッションを通して、お互いのことをもっと知ることができました。小グループの人数は3、4人程度に抑え、各メンバーの発言や発表の時間を長く取るほうが良いと思います。YWCA同士が頻繁に連絡を取り合うことは重要であり、有益なことです。このようなイベントをもっと開催してほしいです。

日本の地域YWCAからの参加者の感想

  • 英語でのイベント参加は難しいので、これまで国際関係の企画への参加は見送っていましたが、。本当は、世界のYWCAメンバーと交流したいと思っています。今回は、通訳サポートをしていただくことで参加が実現できたことに感謝しております。
  • ウクライナとパレスチナの参加者から、紛争下におかれている方の切なる思いを直接に聞くことは、大変貴重な事であり、重みのある時間でした。紛争という緊張感の中で日々過ごすことがどれほど人々の精神を痛めつけるのか「なぜこのような現実があるのか?」たくさんの「なぜ」に誰も応える事ができないし、たくさんの「なぜ」に毎日苦しめられ生きている人々がいることを体現できました。ウクライナの方が求めていた「紛争下の女性を支えるプログラム」に、パレスチナの方が「ガザの人々を支えるプログラムがある」と手をさしのべて下さった場面に安堵しました。紛争は起きてはならないものですが、このようなメンタルヘルスケアのプログラムは、平時に準備できる事のひとつと感じました。
  • 世界とのつながりを感じる貴重な経験ができました。どの時間も非常に有意義で充実していて、且つ楽しく!心から参加できてよかったなと思います。特にウクライナやパレスチナ以外の地で、今まさに戦禍・理不尽な侵攻が起きていた事実を知り、またそのなかで懸命に生きる方々からのメッセージを直接伺うことができたのも感慨深かったです。
  • 初めて世界YWCAメンバーとのセッションを体験しました。言葉の壁がありましたが、サポートしてくださり安心して参加できました。世界につながるYWCAの強みを多くの会員に体験して欲しいと思いました。同じような内容でいいので回を重ねて実施して欲しいです。

イベントの企画から運営まで協力してくださった地域YWCAからのメンバーたちの感想

  • 世界中から参加した皆さんと有意義な話し合いができました。特に、ウクライナやパレスチナの現状について深めることができました。お互いを励まし合い、より良い平和構築の方法を模索できました。
  • 最後に平和と聞いて思い浮かぶ絵や言葉を紹介する際、パレスチナの方が「パレスチナにはジェンダー平等はあっても平和はない」と発表されたことが印象に残っています。日本では平和について考えずとも生きていけるかもしれませんが、切実な問題であることを身にしみて感じました。
  • 世界中の方と平和について考える機会を作ってくださったことにとても感謝しています。私はこのプログラムでウクライナやパレスチナの方のビデオやお話を聞いて、平和であることが当たり前ではないと再認識することができました。一日でも早く皆さんが平和に安心して暮らせることを願っています。
  • 私はグループ③でファシリテーションをしました。ジェンダーに基づく暴力が起こる原因を聞いたところ、女性の役割は決まっていると社会が認識してしまっているという、構造的な問題があるという意見がありました。この問題を解決するのは簡単ではないけれど、私もこれからの活動を通じて、貢献していきたいと思いました。

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YWCA(ワイ・ダブリュー・シー・エー/Young Women's Christian Association)は、キリスト教を基盤に、世界中の女性が言語や文化の壁を越えて力を合わせ、女性の社会参画を進め、人権や健康や環境が守られる平和な世界を実現する国際NGOです。
1855年英国で始まり、今では日本を含む100以上の国・地域で活動しています。

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